株式会社ファーストキャリア (FIRSTCAREER)
ファーストキャリア
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CASES取組事例

OJTの担当者同士がつながり、”育て合う仕組み”づくり

育成体系・制度設計支援
昨今、市場の変化も大きく、業務の多様化が進む中、配属後の新入社員に現場業務を指導していく「OJT担当者」の役割より広がってきています。更に、リモートワークが進む現在においては、精神的なフォローも担うことが求められる等への期待も大きくなってきています。ただ、多くの企業においてOJT担当者が、それぞれの職場で「孤軍奮闘」し、答えを見い出せず、悩みを抱え込んでしまうことも少なくありません。その課題を解決すべく、同社においては「OJT同士がつながり、”育て合う仕組み”」を取り入れることにしました。

それぞれの現場で孤立するOJT担当者

同社においては、現場配属された新入社員に対して、それぞれにOJT担当者がアサインされ、現場の業務を教えたり、精神的なフォローを行っていました。同社においては、人の成長に対しての想いも強く、OJT担当者に対しても手厚く研修を実施してきていました。OJT担当者への研修を、新入社員が配属直後のタイミングだけでなく、その半年後においてもフォローアップすることを目的に実施されていました。
そこでは、OJT担当者の心構えや具体的なコミュニケーションの手法をレクチャーしたり、それぞれの育成経験の共有なども行っていました。

OJT担当者同士のつながりが、相互支援を生み出す

しかし、近年においてはリモートワークも進み、各OJT担当者の各現場における「孤立化」が進むようになってしまいました。
「この指導方法でいいのだろうか?」
「こんな場合は、どう対応すればいいのか?こんな接し方でいいのか?」
など、OJT担当者が一人で悩みを抱え込みやすくなってしまいました。
そんな中、同じ立場の「OJT担当者同士」を意図的につなぎ、アドバイスや解決策を提供し合える”コミュニティ”を整えるようにしました。研修を担当した講師もこのコミュニティに加わり、「日々の成功体験・失敗体験を共有することの促し」から始め、コミュニケーションの活性化を図りました。このアクションにより、OJT担当者からは「相談しやすい」といった声や、「具体的なアドバイスがもらえて嬉しい」といった声が挙がるようになりました。

新入社員を「組織ぐるみで育成」していく

同社では、このOJT制度が導入されて10年以上経過しており、制度自体は社内に浸透してきていました。ただ、だからこそ「新入社員育成はOJT担当者だけに任せるべき」という考え方を持つ人も増えてきてしまっていました。
この状況を改善すべく、OJT担当者は上司や他の課のメンバーを巻き込んで現場育成を推進する“リーダー”という位置づけ、上記の施策を推し進めると同時に、改めて「新入社員は組織で育成していく」という方針の共有も行っていきました。こうした取り組みもあって、リモートワークが中心でありながらも、新たな”育成風土”が生まれる兆しを見せ始めるようになってきました。